2014年12月15日

JVCより 集団的自衛権でNGOが守られることになったら、なぜ困るのか

田中優より

「岩波の「世界」、最新号1月号にJVC(日本国際ボランティアセンター)
の谷山さんの記事が載りました。

『 集団的自衛権でNGOが守られることになったらなぜ困るのか 』
現場側からの主張です。





「考えてみれば日本ほどこれらの地域で欧米とは違う中立的な装いで民生支援に
力を入れてきた国はない。対立するスーダンと南スーダンに対しても等距離外交
と均等な開発援助を行なっている。

ハルツーム駐在の今井は言う。日々のメディア報道で日本の民生援助が紹介され、
日本に対するイメージはとてもよい。日本は軍事介入しないというイメージもある。

もし日本が海外で武力行使するようなことがあれば人々は裏切られたと思うであろう、
と。

国際的な紛争解決においてであれ、治安支援においてであれ、海外で武力を行使し
ないという日本の国是を、国際安全保障への貢献としてどのように積極的に活かし
ていくか。その議論のないまま閣議決定を実現する法整備をするということは、
日本の長年培ってきた外交的な資産を自ら投げ捨てることに他ならない。

そして日本はアメリカと同様、いわゆる国際的な「テロ」の脅威に晒されることに
なるであろう。」




▼岩波「世界」2015.1月号
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2015/01/directory.html