2018年3月14日

三田茂先生『「新ヒバクシャ」に「能力減退症」が始まっている』

三田茂先生の臨床からの新たな仮説。「能力減退症」。
ぜひ読んでみてほしい。三田先生とは岡山の私の自宅で初めてお会いしました。


『新ヒバクシャ』に『能力減退症』が始まっている

三田茂    三田医院    

 2011年3月11日の東日本大震災に引き続く東京電力福島第一原子力発電所の爆発により、福島はもちろん東日本は広範囲に放射能汚染された。


 東京都で開業医をしていた私は、当院患者さんたちの体調の変化に気付き、首都圏住民を中心に約4000人の検査、診療を行ってきた。


■2011年から2016年

 私の患者さんたちは、放射能回避の意識の強い人たちなので現在まで重症の疾病の発生は目立たない。しかし、異常な鼻血、皮下出血(アザ)、リンパ節の腫れ、下痢、喘息副鼻腔炎などの呼吸器疾患の多発、難治化、ケガ、キズ、皮膚炎の治りの悪さ等が気になった。

 本来小児特有の病気である手足口病やヘルパンギーナが成人にも多く見られたり、主に高齢者の病気である帯状疱疹が小児にも多く見られたり、他の性病は減少傾向なのに梅毒のみが激増したりしていることは統計からも明らかで、注目すべき変化である。

 私は国の定める電離放射線検診に準じた血液検査を、乳幼児から老人、約4000人の受診者に施行してきた。

 小児、特に乳幼児に顕著だった白血球減少は、2012年までの1年間はホットスポットとして知られる東京東部から東葛エリアで目立ったが、その後は西部の武蔵野エリアにも広がり、今や首都圏はどこでも同じとなってしまった。
 巷では、主に福島の甲状腺癌の話題ばかりが取りざたされるが、そのことのみを論じていては全く不足である。

 白血球の減少、白血球像の変化、諸々の自覚症状、感染症のプロフィールの変化、疾病の進行の様子の変化、診断がつきにくく治療の反応が悪くなってきていることなどを分析、議論すべきである。


 私の観察によれば、東京首都圏居住者の健康被害は明らかであり、福島県の汚染の少ない地域や北関東の住民のそれよりもむしろ深刻である。


■『新ヒバクシャ』とは?

■『能力減退症』とは?

記憶力の低下、疲れやすさ、集中力・判断力・理解力の低下、コントロールできない眠気、病原菌に対する防御力の低下、身体の免疫力の低下・あるいは時間的な遅れ、傷害組織の治癒力の低下 

 これらを含めた、多面的「能力」の「減退」=『能力減退症』が事故後3~4年を経て急速に増えていることを感じ、危惧するのである。


■『能力減退症』の原因

■『能力減退症』の治療

■『新ヒバクシャ』の皆さんに

■医療者、とくに開業医の先生方に

■再び『新ヒバクシャ』について

■むすび

全文をぜひご一読ください http://mitaiin.com/?page_id=519


--*--*-*--*--*--*--*--*--*--


グリーンピースの最新放射線調査、三田先生の臨床の実態を読んでから見てほしい。
帰れないのは当然だと思います。


グリーンピースFacebookより

「除染が終わったとして、避難者の帰還を進める政府。しかし、大部分で避難指示が解除された飯舘村のある民家では全測定地点の73%で、一般人の被ばく限度以上の放射線が計測されています 2011年3月以降つづけてきた福島県での28回目の放射線調査。その要点をブログにまとめました。除染しても下がらない —2018年最新放射線調査 」